アルコール依存症:Noutiブログ

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今日1日だけ、依存症者の領域に踏み込まないこと!元アルコール依存妻のうてぃが、依存から自立へライフチェンジを目指す日々。自立して生きることを始めよう。Think Simple。

浮気していると言われたら

こんにちは。noutiです。

 

アルコール依存症の夫から言われた発言の中で、強烈に苦しかったのが、「浮気している」発言です。

 

ここまでくると、かなりアルコール依存症も進んでいたんだなと今になって思います。というのも、これが初めて会ってから数週間後に断酒が始まりました。

 

忘れたい出来事ですが、今回はこの発言について書きます。

「浮気している」発言の始まり

「浮気している」発言は何の脈絡もなく突然始まります。会話としては確かに唐突です。でも、行動レベルで注意深く観察すると、拒絶された(と、アルコール依存症者が感じた)時に「浮気している」発言が出る可能性があります。

 

このブログで何度も書いていますが、アルコール依存症者は絶えず自責の念に苦しんでいます。それこそ「自分は最低な人間だ!」と、家族側が時にそう思ってしまうのをはるかに超えるレベルで、自分を最悪だと思い、責めています。

 

そういう意味では、妻が自分とそれでも一緒にいる、一緒に生活しているというのは、違和感にも感じてくるわけです。そこからの妄想で「きっと浮気しているに違いない」と思って、怒りながら発言します。

 

もう一つは、拒絶されたことにより更に傷つくことを避けるため、相手の過失を認めさせるために言っています。自分は確かに最悪だけど、浮気しているのも最低だ・・・と。そうすることで、問題の責任が自分全部に降りかかるのを避け、自分の心の避難所を作ります。ただの責める要因作りです。

 

アルコール依存症者にとって、相手を攻めることができる隙を与えられるのは、好都合です。相手にも問題があり、しかもその問題が大きければ、大きいほど、自分の問題だけにフォーカスされなくなるからです。(たとえそれが口からデマカセ、酔っ払いの戯言であっても・・・。)

 

「浮気している」発言にどう向き合うか

色々な意図や思いが「浮気している」発言に繋がってきますが、どちらにせよ、「浮気している」と言われた相手はたまったもんじゃありません。

 

ここで、どういう風に対応すればいいのか、実は私はすごく悩みました。もちろん、人それぞれで、答えなんて無いと思います。

でも、これだけは確実に言えることは、「浮気している」発言が出てきた時は、相手は相当怖気付いていること、恐怖に駆られていること、不安なこと、酔いがかなり進んでいること、まともな思考ができなくなっていることです。

 

そして、絶対にやってはいけないことは、配偶者側がそれを聞いて、怒り出すことです。怒り出すことがアルコール依存症者にとって、プラスに働くことはまずありません。

こういう浮気発言には、言われた方も、感情的にかなり傷つくので、ちゃんとコントロールしないと、いつも以上に怒鳴ったり、感情を露わにしてしまう可能性があるので要注意です。

 

そして、私の経験からですが、無視もダメです。私は一時期、この手の発言の際、無視を貫き通したことがありましたが、これは全然うまくいきませんでした。無視というのは、また極端な態度です。

 

酔っ払いとはいえ、「浮気しているんだろ?」と相手はコミュニケーションをとってきています。あまりにも答えるのにバカらしいようなことであっても、相手は、自分が完全に拒絶されるのではないかとビクビクに怯えている病気の人です。

 

この場合、無視は無言の抵抗になってしまっています。なので、無視は避けてください。

 

ベストなのが、「超冷静に」なって、「していません。」ということです。それでも、相手は絶えず攻めてきますから、どれだけ責められても、淡々と事実だけを言います。「嘘をついているだろう?」と言われたら、「ついていません。」です。

 

答えるのもムカつきます・・・。

 

でも、この手の会話が出てきた時は、酔っ払い状態がすごいので、後日、残念ながら本人はこの話などすっかり忘れています。

家族側は最初からそのことを知っていて、今この瞬間だけの挑発だから、問題を大きくしないことに集中し、ただただ冷静に、聞かれたことに事実だけ答えるようにした方がいいです。

 

夫とのやりとりは止まることなく、何度もぶり返してきました。「もう、うるさいよ、くだらないことばかり言っているんじゃないよ!」と、忍耐の緒がキレそうになりますが、何とか冷静を保ちました。

 

私は、少し夫が治ったところで、「そんなに苦しかったんだね・・・。」と言いました。そうしたら、ワンワン子供みたいに泣き出していました。

 

そして、私に謝ってきました。でも、たとえ相手が謝ってきても、家族側は絶対にこれでよしと思っちゃいけません。まだまだ緊張状態です。油断禁物です。もしこの直後にうすら笑いでもしたら、夫は一気にまた「嘘つきだ!」とか何とでも言って、再び攻撃してきます。

 

酔いに疲れて、眠るか何かしない限り、もしくは日付が変わらない限り、一旦できてしまったこのムードはそう簡単には回復しないので、最後まで油断しないでください。

 

相手はアルコール依存症者で、家族側には分かりきれない苦しみや悲しみ、孤独などを抱えた病人です。

 

心がシャボン玉のようになっていて、些細なことで傷つき、自分ではコントロールできなくなってしまっている病人です。

 

相手を責めることでしか、自分の存在をOKとできないほど、精神的にめちゃくちゃ追い詰められた病人です。

 

このことを忘れず、とっぴよしのないことを言ってきても、わけのわからない理不尽なことを言ってきても、「真面目に」相手をしようとはせず、だからと言って無視はせず、ただ冷静に、そして事実を淡々に言ってみてください。

 

この時は、本当に我慢勝負です。

 

でも乗り越える価値がものすごくあり、最初に書いたように私の場合は、その後、断酒に繋がっていますから、最後の山かもしれないと思って、乗り越えてください。

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