依存症者と適切な距離を持つこと
Noutiブログ、久しぶりに更新です。
最後に更新してから、色々なことがありました。
まずは引っ越ししたこと。
これはすごく大きかったです。
部屋の広さが、3倍くらいになりました。
Noutiはあんまり広さを求めていません。基本、ミニマリスト志向です。それに断捨離とか好きです。掃除は好きではありません。部屋が広くなると、管理する場所が増えて大変です。
でも、引っ越しは正解でした。
本当に。
今、振り返ると、よくあんな場所で、アルコール依存症と戦えたなと思います。
前の場所は本当に狭かったです。元々は狭くありませんでした。というのも、彼が一人暮らしをしていたからです。
そこに、私が半ば同棲みたいな形で入り込みました。そのまま結婚。
それで、狭くなりました。
今回は、引っ越しして思ったことを、特にアルコール依存症の妻や夫の方々に向けて発信します。
別の部屋を持つメリット
まず、広い、狭いはあんまり関係なく、スペースに余力を持つことは、「距離」を作ることができます。
で、この距離って、依存症の場合は、結構重要なんです。
アルコール依存症じゃない人が、この病気に対して「近すぎ」てしまうと共依存になります。つまり、何から何まで、依存症の人と共に、ジェットコースター状態で感情の浮き沈みを経験してしまうわけです。
Noutiはこれを経験しました。二度と戻りたくありません。はっきり言いますが、本当にしんどかったです。どれくらいしんどかったかは、過去のエピソードを色々書いているので、見てみてください。たとえば⇩
で、話を元に戻すと、ある程度広い空間で、スペースが確保できると、「適切な距離」が取れるようになるんです。
あくまで適切な距離です。
家庭内別居とかそういう話じゃないです。この適切な距離が取れるようになると、共依存が治るための土台作りが整っていきます。
共依存になっている時、頭でどんだけ考えてもダメなんですね。確かに本も役立つかもしれません。でも、それよりも何よりも、「物理的な距離」ってめちゃくちゃ重要なんです。
苦しいのは近すぎだから
はっきり言って、アルコール依存症に右往左往している時は、「近すぎ」です。決していい意味で近すぎなんじゃなくて、くっついてしまっているくらいに「近すぎ」です。
何が「近すぎ」かというと気持ちです。
「あんな人大嫌い」と言いながら、気持ちがどっぷりくっついてしまっている感じです。
ちょっとイメージしてみてください。あなたが赤ちゃんだとします。何もできない赤ちゃんです。お母さんが抱いてくれます。温かみを感じます。愛を感じます。するとホッとします。。。そうですよね?
(ちょっと、ここでは、私は母と問題があるから、母親をそういうイメージでは捉えられない・・・とかいうのはなしにしてください。)ただのイメージです。
で、その時、もしお母さんが、赤ちゃんを抱きしめて、「あ〜もう可愛くて仕方ない」とかなんとか言って、ずっと抱きしめていたら、どうなりますか?
苦しいですよね?
息ができません。もう「ちょっと離してっ」ってなります。
適切な距離がとれていないってこんな感じです。くっつきすぎなんです。苦しいんです。自由がないんです。
適切な距離を保つ工夫を始める
だから、スペースを確保して、ちゃんと距離を持ちます。できるなら自分の部屋を持ちます。
難しければ、リビングか寝室を兼用して、依存症者と距離を持てる空間を持ちます。
目的は、適切な距離を持つためです。何も、「あんたのことなんて知らない!」って突き放すためではありません。何度か書いていますが、アルコール依存症者は孤独です。つながりを求めています。
だから、突き放しは根本解決になりません。
自分がお酒を見て、いやだなと思った時、ちょっともう一緒にいるのが苦しいなと思った時、さっと部屋に行くんです。もちろん自然な形で。
そして、しばらく部屋で一人になって心を休めます。
四六時中ずっと一緒にいたら、病気になってしまいます。いい人に限って、「私さえ一緒にいれば」とか、ちょっと支配欲が強くなっちゃうと、「見ていないと何するかわからん」とかそんな風に思っちゃうんです。
でも、そんなに強くありません。そしてあなたは大切な人です。依存症の本人ももちろん大切な人ですが、あなたの心を壊していい理由はどこにもありません。
時に、適切な距離がとれないと、本当に壊れてしまう時があります。そして、一度壊れると、本当に修復に時間がかかるし、何よりも辛いし、本当に本当に最悪だから、とにかく壊れないように、ちゃんと自分をマネジメントするんです。
どうしても部屋がない人は、近くのカフェとかに行きます。カフェ代とかケチっちゃダメです。
自分の気持ちが崩壊してしまったら、たかが500円のコーヒーでは済まないものすごい損害が出ます。
適切な距離を躊躇せずとってください。
独立したそれぞれの人間が、常に一緒にいなきゃいけない理由なんてどこにもないんです。