窓から逃げた夫
夫が私から逃れるために、玄関からではなくて、窓から出て、アルコールを買いに行った日。
本当にびっくりした。
靴も全然違うところにあるし。
でも、あの時の自分は全然わかっていなくて、夫が私に隠れて成功できたと思っていることが許せなかったから、
あんたのやってること全部お見通しだよ!
ってこれでもかって言い続けた。
そして本当に呆れてみせた。
この私の目から逃れられるとでも思ってるのか!ってすごく上からだった。
正義かざして、悪魔みたいな人間だった。
・・・
・・・
・・・
夫よ。
プライドズタズタだっただろうな。
いつも恥を抱えて生きているのに、この私によって、最高レベルにまで恥を引き上げてしまったね。
酒が見つかったら、私が暴れるって言うのがわかっているから…でも、玄関から出たら、うちの玄関のドア、すぐ家中に響くし、私が2階にいても、階段駆け下りてきて、「どこ行った!」って見張られるのわかっているから、窓から出たんだね。
2階にいる私の目を盗んで・・・とかそういうことじゃなくて、
酒がないとどうしようもない中で、
私が暴れ苦しむのを避けるために、
何とか考えた知恵だったんだね。
夫だって、自分でもすごく恥ずかしかったし、情けないと思いながら、やったのに。
帰ってきたら、仁王立ちして、「ばっかじゃないの!」って窓の前に立たれていた時、
本当に全てが終わったような気持ちになって、壊れたんだね。
一番痛いところを痛い時に刺激するって、本当、Noutiは悪魔みたいだったね。