アルコール依存症が言う嘘を信じるな！

アルコールが入っている状態で、喧嘩になった時、信じられないくらいひどい言葉が矢継ぎ早に出てくることがあります。本当に、よくもまあ、そこまで地獄言葉を連呼できるなと感心できるくらいに、次から次へと出てきます。

Noutiも何度も聞きました。聞くと言うより、一方的なので、ぶっかけられましたという感じです。

本当に、この世の終わりみたいな、悪口のオンパレートです。悪口という言い方も、軽く感じるくらいで、完全に「侮辱」「屈辱」的な言葉です。

Noutiが伝えたいのは、アルコール依存症者が、アルコールが入っている状態で放つ、ありとあらゆる暴言は、嘘があります。

と言うか、全部嘘です。

真実ではないんです。

むしろ、本来はアルコール依存症の本人が自分に対して、言っている言葉を、相手に投影して、主語を置き換えて、言ってしまっています。

アルコール依存症との日々が理不尽であったり、論理性がまったくなかったり、説明がつかないのは、このせいです。

言葉自体が嘘だから。
主語が間違っているから。

そもそも、あなたに対して言っている言葉じゃないんです。彼らが、それらの言葉を放つことによって、自分の問題を見なくて済むようにするための盾としているから。

これが分かっていると、家族側が最もしてはいけない選択は、「バカ」と言われたから、本当に「バカ」なのかと真剣に考えることです。
「死ね」と言われたから、本当に「死ななくてはいけない」ほどの人間かと真剣に考えることです。

これは絶対にしてはいけないことです。

アルコール依存症者は、暴言や暴力によって、相手を混乱させ、操作させ錯乱状態に落とし入れます。（厳密には、落としいれようなどとそんな戦略的なものでもなく、病気がそうさせてしまっているんです。） 

アルコール依存症者の言動によって、影響を受けることを許すならば、状況は間違いなく、悪化します。

嘘をベースに現実を創っていくことは、崩壊へのカウントダウンです。

何が崩壊するかというと、壁が崩壊するとか、机が崩壊するとか、そういう物理的な、言葉通りの「崩壊」と言うよりも、「心」の崩壊です。

家族側の精神がやられてしまうことは、誰の得にもなりません。

もちろん、あなただけでなく、アルコール依存症当事者にとっても。

「バカ」と言われているのに、それを跳ね返すことは、時に本当に難しいことかもしれません。泣き崩れたくなるような気持ちになることも沢山あると思います。Noutiも随分と涙を流し、沢山、泣き崩れました。

ただ、気づいたことは、本当に自分が尊くて、価値のある人間で、愛おしくて、自分を尊敬できるくらいの自信の自負を持つことで、周りにどれだけ、引きずり落とそうとされても、耐え抜く力がわいてきます。

アルコール依存症と関わる日々の中で、彼らの嘘に飲み込まれないでください。

むしろ、それだけ逆風が吹いているからこそ、ますます強く、自分を愛して、大切にして、自分の素晴らしさを、美しさを磨いてください。

あなたは素晴らしく、

美しく、

かけがえのない人です。

鉄が火にとって研がれるように、人からの屈辱的な言葉をものともせず、心の中に確かな礎を築くことで、恐れを乗り越えられます。

アルコール依存症者があなたをいじめ、傷つける、あらゆる言葉は

嘘

です。

絶対に信じないでください。

その代わり、傷ついた分だけ、もっともっと美しいものに触れ、心の中を、磨き続けることができます。

傷ついた分だけ、些細な日常が愛おしく見えます。

そう見えるあなたは、既に勝利しているんです。

アルコール依存症が言う嘘を絶対に信じないでください。

嘘だから。

あなたが幸せになるのを止めようとするあらゆる力は、嘘だから。