アルコール依存症:Noutiブログ

脱アルコール依存症の病気:のうてぃ思考のNoutiブログ

今日1日だけ、依存症者の領域に踏み込まないこと!元アルコール依存妻のうてぃが、依存から自立へライフチェンジを目指す日々。自立して生きることを始めよう。Think Simple。

【メッセージから】夫のお小遣い制について

個別メッセージを頂きました。

 

夫がアルコール依存症です。入院したりもしましたが、結局断酒はできず、仕事には行ってますが最近またまた連続飲酒になり仕事も休んでましたが今日「仕事(現場の作業)に行くのに手持ちのお金がないと困る 」とヤイヤイうるさくいってきます。一応毎月のお小遣制でそれは今回の正月の連続飲酒で使ってしまってて、主人のペイペイをロックしたのですがそれを解除しろとうるさく言ってきます。「自分の金を自分で好きなように使って何が悪い!」だそうです。Noutiさんはご主人さんのお小遣いなんかはどうされていましたか?

Y さんメッセージをありがとうございます。

 

まずご質問に最初に答えさせてもらうと、私は夫のお小遣いは一切管理していません。お小遣いだけでなく、夫の給料も、夫の支払いも、全て一切管理していません。

 

夫が飲んでいた頃は、もう見たら悲しくなるほど、散財していましたが、私が、一切管理していなかったおかげで、細かい数字については把握していません。

 

ただ酒で酔って、転んで、足を折って、会社を毎日タクシーで往復するなど、ものすごいお金を使っていましたし、またそもそも毎日焼酎を買ってきていたので、コンビニに行けば家にある焼酎と同じ焼酎を見かけ、それが何円なのか明らかでしたし、頭の中でついかける30をしてしまい、1ヶ月あたりを出そうとするのを必死に止めていました。知れば知るほど嫌になると分かっていたからです。

 

夫のお金については一切管理していませんでしたが、小言は何度も言いました、その度に喧嘩になるだけで、夫は自分の給料の範囲で自分で好き勝手にやっていました。

 

夫から私にお金をくれと言われたことも一切ありません。酒を飲むためなら自分でちゃんと ATM に行って、お金おろしていましたし、酒を飲むのに十分な現金を常に財布に入れていたと思います。

 

Y さんの質問の答えは以上ですが、ここからは少し私が思ったことを書きます。

 

Y さんはお小遣い制という風に書いてありますが、その動機目的について考えてみられるといいかなと思いました。

 

私たちの夫婦は、夫婦二人きりの生活でしたので、お小遣い制は考えもしませんでしたが、お子さんがいたり、もしくは何らかの事情があって、目的をもって、お小遣い制にしておられるのなら、その制度自体は別に問題がないと思います。

 

ただもし、お小遣い制にすることによって、Yさんがご主人のお金を管理することができ、それによってご主人の飲酒に使うお金をもコントロールしようとすると、その部分は手放していったほうがいいと思います。

 

お金を渡せば渡すほど、酒に注ぎ込むのではないかという恐れは確かにありますし、実際アルコール依存症という病気ですから、注ぎ込むことは事実です。

 

でも、このコントロールできない病気に対して、家族がお金を渡すか渡さないかによってコントロールしようとしていても、相手の問題を家族が解消しようと努力することになってしまいます。

 

大切なのは Y さんが自分で稼いだお金、ご自身の大切なお金は、決してご主人のために渡してはいけないということ。でもご主人が自分で稼いだお金については、ご主人が、酒に使ってしまうから預かって欲しいと言われない限り、それをどう使うかについて、彼自身が考え、責任を持って、使っていかなくてはいけないということだと思います。

 

そしてもしお小遣い制ではなくて、ご主人に自分のお金を自分で管理してもらうようにする時には、必ず家賃や、インターネット代、水道光熱費、ガソリン代など、ちゃんとご主人が本来払うべき経費を全て、ご主人が払い、そして、その上でアルコール代も払うということです。

 

一部のところだけ管理して、一部のところだけは管理しないという風になると、それはそれでご主人が自分の生活に責任を持つということができませんから、もしお小遣い制を辞めるなら、徹底的に全てやめるくらいの気持ちがいいと思います。

 

ご主人が自分のお金を自分で使って何が悪い、と言ってくるあたりから、今お小遣い制にされていることについて、納得されていない様子が伺えます。アルコール依存症という病気はアルコール自体が問題なのではなく、欠乏感や満たされない思い、欲求不満、ストレスなど、様々な原因が積み重なって、結果的にはアルコールというものに頼っていかないと生きていけない…そういう病気です。

 

周りの人がコントロールをしようとして、問題が明るみになるのを消してしまうようなことは本人の回復にはつながらないことがありますし、アルコール依存症者はコントロールされると更に荒れてしまうことが多いです。荒れて、相手の責任でこんなことになった!!と言ってくるのは、アルコール依存症者にとってはよくあるパターンです。

 

私の夫の場合は、本当に本人にとってどうしようもない、散々な状態を経験して、それで初めて施設に繋がり、断酒になりました。

 

ある意味では、私がもう諦めてしまったと言うか、夫の問題を管理することを放棄してから、問題が明らかになり、病院に繋がりました。

 

お小遣い制の管理は Y さんの無理のない程度にやってもらって、なんだかしんどいなと思ったら、管理自体も放棄してしまってもいいと思いますよ。でもその代わり、ご主人が散々した結果は、ご主人が責任を負うという条件において。

 

Y さんが元気に過ごされることを祈っています。