その一言を飲めないことも病気です
こんにちは。noutiです。
私は今日4時半におきました。早く起きて、早く寝る。このサイクルを回している時、私は満足します。
夫がどういうスケジュールか構わず、私が一番パフォーマンスを発揮できる時間を自ら作っていこうと思います。
その一言を飲み込む
アルコールを心底、この上なく「憎んでいた」私は、たとえ言っても無駄だと分かっていても、アルコールに対する嫌味一言を相手に言わずにはいられませんでした。
わざわざ、不機嫌になるようなことをポロっと言ってしまうんです。指摘してしまっているんです。
アルコール依存症の人は、普通の人が、別にたいして気にしないようなことでも、めちゃくちゃ気にします。厳密にいえば、気に障ります。
だから、こっちが軽い気持ちで言ったこと、冗談で言ったことでも、神経質に、敏感に反応しているんです。
じゃあ、そんな人を相手に、こっちはいちいち気を遣わないといけないのか?と思ってしまいがちですが、実際は気遣いではなく、単に言ってもどうにもならない「余計なこと」「不毛なこと」を言うのをやめるだけです。
それ、言いたいから言っているだけだよね・・・ということ。今言っても、意味ないよね・・・ということ。それ、言ったからってどうにもならないよね・・・。と言うこと。
アルコール依存症の人は、基本、無気力状態が長く続いています。ずっと鬱みたいな感じです。だから、やるべきこと、すべきじゃないことも、普通にぱっぱとは行動できません。頭ではわかっているけれど、できないことだらけです。
だから、やるべきことがあったとして、それをやれていないと取り上げて、どれだけまくしたてたって、覚えててもらおうとしたって、無駄です。
大体、本人は何も忘れてやれないんじゃなくて、「分かっているけれど、できない」状態に陥っています。
だから、丁寧なリマインドも、フォローも不要で、むしろ、言われれば言われるほど、いかに自分がダメ人間かを意識させることになるので、病気の回復には逆の方向に進みます。
私は、よく、同じようなことを何度も言っていました。
時には歯医者の予約についても。治療が途中になっている状態で放置するのはよくないので、何度も次の予約をしようとしない夫に、「予約、予約」と何度も言ったりしていました。
もちろん、酔っていない時、シラフの時に言いたいとは思っていましたが、アルコール依存症って、正直、もういつシラフなの?って言うくらい、起きている時は、絶えずお酒が近くにあるんです。
だから、結局、全然違う(ふさわしくない)タイミングで言ったりして、そんな些細なことがきっかけに、爆発したりする・・・全く不毛なバトルをよくやっていました。
ちなみに、この件でいえば、究極、予約しないならしないでもういいんです。治療途中で困った状態になるなら、もうならせればいいんです。と、ここまで諦め、開きなおった方が本当はいいんです。
ムカつくけれど、そういうところをコントロールしようとしても、それは自己満足で、結局は、アルコール依存症による弊害を尻拭いしてしまっているので、いつまで経っても、お酒から「さようなら」するきっかけを本人に与えられません。
それでも言ってしまうはもはや病気
家族側も、アルコール依存症者に対して、「言いたくない」「言っても無駄だ」と分かっているのに、何度も言ってしまう、どうでもいい会話をしてしまうこと自体、これも病気です。
私はそういう意味で、病気でした。
何度も言って、何度もキレさせて、それで、ああ、もうこんな意味のないことは金輪際言わないと決めて、また言っていました。
これ、アルコール依存症のアルコールと全く変わりありません。もう飲まないと決心して、また飲んでいる人と同じです。
結局、自分で相手をコントロールしないではいられない、自分の思い通りに動かさずにはいられない、と言う傲慢と自己中の病気です。
アルコール依存症者に対して、自分があたかも上にいるような立ち位置は、病気の回復に邪魔です。
アルコール依存症は、本人が十分すぎるくらい自己嫌悪と自責に苦しんでいるので、周りの上からの態度は、本人のその問題をさらに明らかに肯定してしまっているだけです。
この一言を言いたいと思っても、それを飲み込んで、言わない。もしくは、それは飲み込んで、二言目を言うことが、実はめちゃくちゃ大切です。
でも、言っちゃう・・・。
言ったところで、どうにもならない、変わらない、むしろ悪化させるって分かっているのに言うのはどう考えても普通におかしいことです。(と書いていますが、私は言ってしまう気持ち、めちゃくちゃわかります。)
なのに言ってしまうのは、やっぱり家族側も精神的に病気になってしまっているんです。
心当たりがある場合、言うことを抑えきれなかった、不毛な会話をしていたと謙虚に認めることは、はじめはものすごく反発があるかもしれませんが、それは後々ものすごく役に立ちます。
なぜなら、まずは自分自身の心の回復にもつながるし、何より、アルコール依存症者に対して、不用意な刺激を避けることができ、喉から手が出るほど心から望んでいるアルコール依存症の回復にもつながるわけです。