アルコール依存症者との喧嘩について
大の大人が喧嘩になるなんてことはあまりないと思いますが、アルコール依存症者が家族にいると、喧嘩というか
言い争い
はかなりの頻度で勃発しやすいかと思います。
喧嘩になりうる危険因子が空気中に散乱しているので、ちょっとのきっかけでその因子を掴むと、大きな喧嘩に発展してしまったりするんです。
Noutiも数々の喧嘩を経験しました。
アルコール依存症者との喧嘩の場合、喧嘩のテーマは大抵、
責め合い
かなと思います。まあ、喧嘩ってどれもそんなもんですがね。
自分は悪くなくて、相手が悪い
と思っている両者がぶつかるんです。意見が対立しているからです。
アルコール依存症者を持つ家族の方に伝えたいのは、
アルコール依存症との喧嘩の勝ち負けに価値はない
ということです。というのも、相手は基本、上の空です。
特に酔いがひどい時なんて、完全ブラックアウトしていて、翌朝になったら、本人は虚しさと倦怠感と、もしかしたら身体の痛みがあるくらいで、
なんで喧嘩したか
何に喧嘩したか
なんて、全く覚えていないことだってあります。
つまり、家族が相手を説得できたとか、喧嘩に勝ったとか思っても、そもそもの相手が、喧嘩にちゃんと参加できていないから、その勝ち負けにまるで意味がないんですね。
で、もっと言うと、
相手に謝らせた
非を認めさせた
これも全然意味がないんです。
なんで意味がないかというと、そうまでさせるには、その討論に注いだエネルギーや労力は凄まじいものであったはずです。なのに、彼が非を認めたからって、何かが変わるわけじゃないからです。
イメージとしては、高価なパソコンを購入したのに、壊れていて電源がつかなかったとします。そして、カスタマーサービスに電話をして、クレームを言うとします。
状況説明なり、何が起きたかを言い、失礼だとか、そもそもこんなもの売り物じゃないとか、色々と相手にも思いを伝えて、ついに相手が非を認め、謝罪したとします。そして、あなたはその日壊れたパソコンを返送しました。そして、翌日帰ってきたパソコンは、もちろん
電源つきません。
アルコール依存症者との喧嘩もこんな感じです。
喧嘩しても、しなくても、バトルしても、しなくても、落ち着いた会話をしても、しなくても、翌日帰ってきた夫は、
飲んでいます。
なので、どうしたらいいのかといったら、喧嘩をしないことが賢明かと思います。もしくは、それでも、喧嘩がしたいのなら、ちゃんと自分に、
自分が喧嘩をすることが目的で喧嘩がしたい
と納得したほうがいいです。
間違っても、なんとか思いを伝えたいとか、もうこりごりになって変わってほしいとか、ここまで言われたらさすがにもう相手も変わらざるをえないでしょう・・・とかそんな思いを持つのは、一切やめて、
ただ喧嘩したいの〜
で喧嘩をしたほうがいいです。
まあ、Noutiが本当に言いたいことは、
喧嘩なんてやめてしまえ!
なのですが、勿論、Nouti自身も散々、何回も何回も繰り返してきた身なので、なかなかすぐには難しいこともわかっています。
でも、どこか頭の片隅に、喧嘩して、白黒はっきりさせること、勝敗つけることにはあんまり意味がなくて、喧嘩しても(クレーム言っても)、
翌朝壊れたパソコンが戻ってくる
ならって考えて、今日の1日の選択をしてもらえたらな〜と思います♪