夫がソファで寝ても要放置!
夫が酔って、そのままソファで寝てしまったとき、私は何とかしてベットに寝かせようとしていました。
夫は私の倍くらいの体重で、持ち上げることなんて奇跡が起きない限り無理です。
以前、彼をベッドに寝かそうとして、夫を起こしたり、起きなかったり…起きないと、無理やり身体を起こそうとしたり、そうされることに夫もイライラしたり…私も重たい身体をどうこうしようと頑張るから無理をして疲労したり…。
本当に馬鹿なことを沢山していました。
これを書きながら自分でも本当にアホと思うのですが、リアルに、お姫様だっこできるくらいの腕力があればいいのになんて、本気で願ったりしていました。
お姫様だっこできて、夫が寝たまま、そのままベッドにポーンって置いてあげらたら、なんて楽なんだろう…って思っていたんです。
私の思考は、夫をベッドに寝かすということが前提になっていて、夫を寝かさなくてはならない…と思って必死になっていました。
人を動かそう、どうこうしようとする発想で、自分も疲れました。
アルコール依存症者は、人から見て、絶対こうした方がいい、ああした方がいいということをできません。
できませんというより、しません。
そういう人を前に周りの人がすることは、ただ放置です。
成り行きに任せます。
究極、外で寝ようが放置です。それで、警察沙汰になろうが放置です。
そういうのをどんどん放置していかないと、家族の行動は極端に制限されます。
四六時中、分身みたいに、依存症者と一緒にいることは、自分の意志に反していて、自分の意志に反していることは人をおかしくさせます。
アルコール依存症者に対して、根拠のない希望的観測を中途半端には持ちません。
ソファで寝てしまう依存症者は、また再び日が過ぎれば、ソファで寝てしまうこともあります。
その時、あの時はダメだったけど、今回は!なんて考えません。
一回トライして、ダメだったことを何度もしません。
相手に学習能力を身につけさせようとする代わりに、学習能力を身につけないといけないのは他でもない私だと気付くまで、随分と無駄なことに時間を割いてきました。
今は、夫がソファで寝ようが、完全放置ができています。
夫はスヤスヤも赤ちゃんみたいに眠っています。それで、いいんです。なんの問題もありません。
首を寝違えたり、疲れが取れにくかったりするかもしれませんが、すればいいんです。
本人が、あーやっぱり、ちゃんとベッドで寝よーと思えばそうするわけなので。
いちいち相手のことを心配しなくても、アルコール依存症者は私たちの心配なんてよそに、睡眠を楽しんでいます。
なんとかしたい、どうこうしたいという、いつまでも他人に縛られるのをやめて、そんな人をどうこうしたい欲求に沸々と煮えくりかえるのをやめて、そんなことしている間に、自分もさっさと寝れば、自分はしっかり休めるのです。
休めたら、元気になります。
アルコール依存症者に囚われて、こっちまで睡眠を減らすことなんてないように。
アルコール依存症者の家族はもっと長い目が大切です。今は症状として起きてしまっているアルコール依存に囚われないで、大きなビジョンとして回復と成長を信じ、細かいことにはいちいち反応しないことです。
ソファで寝ようが、酒ビンが床に転がっていようが、細かいことです。
睡眠はとても大切なので、Noutiは今日も何にも心配しないで、たっぷり寝ます。