アルコール依存症:Noutiブログ

脱アルコール依存症の病気:のうてぃ思考のNoutiブログ

今日1日だけ、依存症者の領域に踏み込まないこと!元アルコール依存妻のうてぃが、依存から自立へライフチェンジを目指す日々。自立して生きることを始めよう。Think Simple。

離脱症状は麻酔切れ状態

アルコール依存症者が病気だと分かるには、
離脱症状の様子を見ればよくわかります。

 

アルコール依存症者が、離脱を決意して、アルコールをやめ始めると、
身体も心も様々な変化が出てきます。

 

Noutiは医学的なことは書きませんので、何時間後にどういう症状が起きるとかは、
精神科医が丁寧にまとめてあるので、ぜひそれを見てみてください。

 

Noutiは、夫がアルコール依存症だとわかっても、なかなか病気だと認めることができず、かなり苦労しました。

 

病気と飲め込めないNoutiの頑固さが、共依存へとどんどん突き進みました。

 

でも、夫が断酒を本気で開始して、その猛烈な離脱症状と付き合った時、心の底から、アルコール依存症は病気だったとわかりました。

 

アルコール依存症者がアルコールをやめると、危機的なこととしてよく起きるのが、「眠れない」です。

 

眠れないって、ある意味では致命的です。眠れないということは休めないんです。

 

徹夜したことある人はどういう状況かよくわかると思いますが、ここでは徹夜とも少し違います。「本当に休みたいのに、(休む必要があるのに)休めない」んです。

 

身体的にも精神的にもかなり苦しい状況になります。

 

また手の震えやよくない考えなどもどんどん出てきます。温度調整がおかしくなります。暑くなったり、寒くなったりします。

 

悪夢にうなされることもあります。そして、ものすごい勢いで嘔吐が始まります。嘔吐も量が半端じゃないんです。

 

また、食欲も落ちます。食べられないんです。食べたら吐くから。

 

どう考えても病人の様子です。離脱症状真っ最中の依存症者は、どこの誰が見ても、「病人」に見えます。

 

ここで、ああようやく、「この人は、本当に病気だったんだ。」って分かるんです。

 

じゃあ、アルコールを飲んでいる時は一体なんなのか?ってなると思います。

アルコールは「元々」病気になっている人が、飲んでいる薬のようなものと考えるといいと思います。

 

でも、この薬も風邪薬やなんかとはイメージが違います。どっちかというと、痛み止めの薬とか、ステロイドとか、麻酔薬の薬です。

 

Noutiは歯の抜歯をした時、大量に痛み止めをもらいましたが、何も飲みませんでした。おかげで確かに痛かったです。

 

Noutiがその薬を飲まなかったのは、痛み止めそのものが、歯を癒すわけではないとわかっていたからです。神経を落ち着かせるだけです。胃が荒れるので、痛み止めと一緒に胃薬まで出されました。

 

出産とかもそうですね。自然分娩じゃなくて、無痛分娩とか。もちろん外科の手術も。

 

一時的な何かを摘出したりするために、一時的に痛みを緩和させて、処置をする・・・すごく合理的です。

 

で、この麻酔薬を必要としている人は当然病人です。(まあ、妊婦は病人とは言えませんが。)

 

アルコール依存症者も同じです。アルコールが麻酔なんです。

 

でも、違うのが病気そのものが「一時的」ではないんです。10時間の手術でも、24時間以上かかる難産の話でもありません。

 

何時間とか言えないくらい、絶えず続く痛みなんです。

 

だから、麻酔をとります。それが彼らにとってアルコールです。人によってはそれが薬物になったり、ギャンブルに代わったりするかもしれませんが、絶えず痛みを抱えているという意味では同じです。

 

そう考えると、アルコール依存症という病気は、アルコールを飲み続けてしまう病気ではなくて、アルコール依存症になる前に病気になったんですね。

 

そして、その結果、痛みを緩和させるための麻酔薬として、アルコールを日常的にとるんです。

 

アルコールはただの処置でしかありません。根本の原因は、麻酔になど当然ありません。だから、アルコール依存症になる前の本人が、まず病気になったんです。

 

アルコール依存症が病気だと思おうにも思えないなら、もうその解釈に苦しむ必要もありません。なぜなら、アルコール依存症そのものはただの麻酔を使い続けている状況を説明していることに過ぎないから。

 

ただ、麻酔を使い続けないといけない身体と心を持つ当人は、確かにどこか壊れている・・・ということがすんなり納得できると思います。

 

子供、配偶者、両親・・・いずれの関係であれ、それを認めることは最初は辛いですが、飲み込んじゃえば大丈夫です。

 

もし、それでも辛くて認められないなら、「人間完璧な人なんていない。みんなどこか病気。生きている人間、何かしら全員病人。」とでも、開き直るしかありません。

 

ということで、話を元に戻すと、離脱症状の時というのは、この麻酔がない状態です。でも、考えてみてください。当人の病気が突然、治癒したわけじゃないんです。

 

それなのに急に麻酔だけがなくなった・・・。どんな気持ちか想像つきますか?

 

手術中に突然、麻酔が切れたようなものです。

 

だから、さっき書いたような凄まじい現象が起こります。見ているだけで、「あ〜これは、間違いなく病気だ。」って本当にわかります。手が本当にガタガタしますから。

 

家族は、離脱症状が起きた時は、「ようやくアルコールをやめてくれた!」なんて心の中でガッツポーズをしていてはいけません。

 

それどころか、当の本人は、まさに戦い状態です。麻酔が切れているんですから。だから、優しく見守ってください。

 

それこそ、このタイミングになったら、心から、本当に病人に接するように、できる限りのサポートをしてあげてください。

 

そして、もしまた麻酔に戻ったら、「あ〜痛みが強すぎたのね。」とさらりと受け流しましょう。

 

所詮、麻酔をつけたり、つけなかったりしているだけです。アルコールそのものは。アルコールそのものに囚われることがいかに無意味かよく見えてくると思います。

 

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