見方を変えて理解すること
アルコール依存症で苦しんでいる家族に対して、自分がどういう見方をするのかは、すごく大きなこと。
やる気がない、意志が弱い、自分のことしか考えていない
と言う見方と、
アルコール依存症というコントロール障害になってしまい、ストレスの対処法もわからなく、絶え間ない自責の念に苦しんでいる
と言う見方。
症状は全く同じのアルコール依存症。
でもそれに対して、周りの人間がどういう見方をするかによって、
天国にも地獄にもなりうる。
妻の解釈は、アルコール依存症の夫にかなり影響を与える。
見方を変えるのは、アルコール依存症の夫ではなくて、妻の仕事。
相手は何も変わらなくても、自分がどういう色眼鏡をして、相手を見るかは、
自分の決断にかかっている。
アルコール依存症は病気。
コントロールがきかなくなってしまった病気。
ブレーキがきかなくなった車と同じで、故障してしまっている。
周りの人間ができることは理解すること。
彼らの痛みを理解してあげ、
彼らの葛藤を理解してあげる。
理解するとは、
色々わからないことも沢山あるけれど、様々な日々の歩みの中で、生きづらさを感じ、日々葛藤していること。
そして、自分を麻痺させながらでないとやっていけないほどに、大変な状況の中で毎日を送っているんだな・・・・。
と理解してあげる。
詳細は誰もわからない。
答えがどこかに落ちているわけでもないし、
答えを探す必要もない。
ただ、得体の知れない痛みを抱え、
本人は葛藤しているのだなということを、
そのまま理解してあげる。
他人に批判と嫌味を混ぜず、
起きていることをただそのまま理解してあげること・・・。
これができるようになると、毎日は随分と落ち着きを取り戻してくる。