コミュニケーションを諦めない
アルコール依存症者と生活する上で、ストレスの原因になるものの一つに、
会話ができない
ということがあると思います。
連続飲酒が続いている時は特に、話すチャンスが全くなく、酔ってない時に話しかけようと思うのに、そもそも、
酔ってない時がない
という状態になっているからです。
そうすると、悶々とした思いだけが溜まり、疑問も質問も沢山あるのに、聞くに聞けない、話すに話せないという状態で、家族のストレスはどんどん高まってしまいます。
Noutiも、
会話が全然できない
という葛藤を何度も通ってきました。結婚生活がうまくいくのは、
しっかりとコミュニケーションをとること
でもあるのに、その会話が全然できない…ということにすごく葛藤を抱えていました。
アルコール依存症者は、脳が正常ではないので、時系列がぐちゃぐちゃになっていることがあります。だから、会話のチャンスもない上に、いざ会話しようとなっても全然うまく噛み合わない…なんてことはよく起きてしまいます。
Noutiの中で、あっ、これはうまくいったなと思うものは、
一つの質問だけ、一つの回答だけ
というルールです。
たとえば。夫に事前に、今から3つ質問していい?と聞いて、(まぁ、これ自体も質問ですが 笑)夫がオッケーとなれば、質問をします。
そして、夫の回答がどうであれ、何かしら、回答を言ってくれたなら、もうそれでよしとするんです。追加の質問を一つの質問から、波及させてしたりとか、裏を読んだりとか、嫌味として聞こえるので再確認するとか、そういうことはルール違反です。
たとえ、イエス、ノーが出なくても、わからないというのもそれはそれで、一つの回答として、ちゃんと受け止めます。
誘導尋問はしないですし、模範回答も求めないんです。そんなことすれば、コミュニケーションはたちまち崩壊しますから。
Noutiにはこのやり方が結構はまりました。そして、ちゃんと質問も自分で決めたものだし、夫も質問に対して、何かしらの言葉を発してくれることに満足するようになりました。
回答の中には、「へー、彼はこう考えていたんだ」と意外なものもありました。
夫も答えたことにとやかく言われないということに安心したのか、すごく本音ベースで正直に話してくれました。
アルコール依存症者とのコミュニケーションは、酔っている時は、確かに難しいものがあります。でも、だからといって酔っている時には全く会話が成り立たないなんてことも、ありません。
質問をシンプルにして、グダグダ聞かないようにすれば、結構、会話はできる面もあります。
だから、コミュニケーションを諦めないで下さい。