人の言動や感情的なことに反応しやすく、問題をすぐに処理したがる衝動について
私は、人の言動や感情的なことに反応しやすく、何か起きると、すぐに問題を処理しないといけないと思ってしまう傾向がありました。
ありましたと過去形で書いていますが、今でも十分すぎるほどあります。
ただ、夫が飲んでいた頃は、夫の言動や感情的なことに、非常に反応しやすかった原因が、「夫がアルコール依存症」だからと思っていましたが、今も、全然違う他人に対して、そういうところがあるなということを自覚する時に、夫がアルコール依存症だったからじゃなくて、元々私の気質にそういうところがあったんだと気付かされます。
基本的には、人の目をよく気にしてしまう人間です。
なんでかなと思うと、やっぱり劣等感が強い、自分が、十分ではないかもしれないという思いが沢山あるからだと思います。
私は、夫が飲んでいた頃も、離婚をしようとは何度も思いましたが、結局離婚しなかった人なんですね。今は、幸せな結婚生活が送れていますので、離婚しなくてよかった・・・などというふうに思うというより、むしろ、私は、「離婚ができなかった」タイプの人間だということをよく自覚しています。
というのは、劣等感が強かったので、基本的に、自分の方へ攻撃が向くんです。自責とか、自虐とか、そういう方向に走っちゃうんです。
夫が飲んでいて、暴言吐いたり、暴れたり、明らかに夫に非があることについて、周りに10人の人がいたら、みんなが私の味方をしてくれる様な状況であって、私もちろん、その渦中にいるときは、「もう、離婚しよう」と思うんですけれども、しばらく時が経つと、「私も悪いんだ。」とか、もっと酷いと、「私が悪いんだ。」とかそういうふうになってしまうんです。
だから、離婚ができないタイプの人間だったと思っています。
よく他人が、なんで離婚しないの?なんでそんな人と一緒にいるの?と言ったり、思ったりする人がいますが、相手の答えは、離婚ができないから・・・だと思います。人はみんなタイプが違うんです。
離婚できるタイプの人は、しちゃうんです。でも、私はできないタイプだったんですね。だから、地獄を通りました。
でも、今は、地獄を通って、すごく幸せなところにいるから、それはそれで良かったのかというと、決してそういうものでもないんです。
地獄はやっぱり、地獄なんです。地獄を通ったから、天国になったわけではないんですね。地獄からたくさん学んだということは確かに事実ですが、地獄を通ったから、天国になった・・・は違うんです。
地獄にいる時、「苦しいからやっぱり離婚します」と言って、それで夫が飲まなくなって、元気になって、それからもう一度再婚したって、幸せになれるわけです。
だから、私は、地獄の時は、地獄に留まることを選んだ・・・離婚ができないタイプの人間だったんだなと思います。
そして、離婚ができないタイプの一因に、冒頭に書いた、人の言動や感情的なことに反応しやすい・・・というのがやっぱりあると思うんです。
これは、夫の問題・・・と切り離せないんですね。
反応しちゃうんです。反応どころか、私の場合は、自責とか自虐でしたから、反応して、自分の内側に完全に取り込んじゃうほどだったんです。
やりすぎですね。今は、自分はやりすぎだったと思います。
そして、問題をすぐに処置しないといけないと思ってしまう衝動。これも、ハードルになりました。
夫がアルコール依存症なら尚更のこと、私は何かしなくてはならない、この人をなんとかしなくてはならないと思ってしまったんです。
自分の問題でなくても、切り離せなかったんですね。一つ屋根の下に住んでいるわけだから、当たり前じゃないか!なんて正当化して、「切り離しなさいよ。」とかいう人に、反抗していたと思います。
切り離すって別に、0か100か、そんな話じゃなかったんです。単に、これは夫の病気、私には治せないんだ・・・ってことを受け入れること、それだけでした。
すごく、真面目だったと思います。真面目すぎて、自分を責めたりとか、自分を傷つけたりとかしたんだと思います。
今は、自分には、人の言動や感情的なことに反応しやすいということが、よくわかったから、できるだけ反応しないように、「人は人」と切り離すように、努めていますし、何かが起きても、これは自分が処理しないといけない問題なのか、それとも他人の問題なのか、一歩立ち止まって考えるようにしています。
性質ですから、そんなすぐに直るものではないかもしれませんが、少なくとも、私は以前に比べて、随分と生きやすくなっていますし、穏やかになっているということは、向かっている方向は合っているんだなと思わせてくれます。